伊万里市の人口は2026(令和8)年3月1日現在50,813人です。昨年の同日は51,537人でした。ご承知の通り年々減少を続けています。伊万里市はこの人口減少対策として6年1月に「伊万里市人口ビジョン」を改訂しています。この人口ビジョンは平成27年に策定以降、各種事業を推進し一定の成果をあげていますが、本市の人口が、人口ビジョンで長期的な目標として示した人口の将来展望を下回って推移している状況を踏まえ、最新の国勢調査の結果や住民基本台帳などをもとに、6年1月に改訂されました。これによれば2030年48486人、2050年41,062人、2060年38,376人と推定され、目標人口は2060年に推定を上回る40,000人としています。
目標達成のため、少子化に歯止めをかける対策として、4つの基本目標が策定されています。紹介しますと
基本目標1 産業振興により「活気あふれるまち」をつくる
基本目標2 地域資源を生かし「行きたいまち」をつくる
基本目標3 市民みんなで「子育てしやすいまち」をつくる
基本目標4 時代に合った都市づくりで「安心で住みたいまち」をつくる
となっています。これらの行動目標の検証はされているのかどうか私が見る限り報告はないようです。
企業経営者としては、この人口ビジョンをどうとらえるか、人口減少にどう対応していくべきかを考える必要があります。
素晴らしき経営者として注目されていた永守氏が率いるニデックに不正会計があったのではと騒がれています。永守氏の経営手腕は高く評価されており経営書にも取り上げられてきました。この問題は中小企業には関係ないとは言えないようです。大企業はROE(株主資本利益率)やPER(株価収益率)重視の思考に陥りやすい四半期決算の導入により、数値目標が企業の目的にすり替わっている傾向があると言われます。そこに永守氏は惑わされたのではと想像しています。
経営には目標を定量化して数字目標を立てそれを追っていくことは大切です。そして顧客の視点に立った戦略を立てることも重要です。しかし、実はその前の段階として、「なぜやるのか?」という重要な問いが存在します。最初に「何のためにやるのか」という理念をメンバー間で共有し、定量的な目標を立て、それに向かって日々業務改善を行うことを進めていくことではないでしょうか。達成の道のりは厳しいのでありますが、それに耐えて先に進むことができるのは、理念があり、あるべき未来がしっかり描けているからだと思います。企業経営は決して一人ではできません、チームで行います。「なぜやるのか?」をメンバーが十分に納得した状態で、適切な数値目標を置いて改善を繰り返すことでチームは前に進みます。その結果として利益や好業績は生まれます。ホンダや松下電器に限らず、日本企業は本来、「世のため、人のため」という利他の目的を達成するために存在していたことを今一度頭に入れておくべきではと思います。