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令和8年5月号 「売上の量」より「売上の質」を求めましょう

【事業を元気にするお役立ち情報】 --「売上の量」より「売上の質」を求めましょう ---
 売上は必要ですが、売上ばかり追うと次のような歪みや行動が出やすくなります。〇無理な値引きや過剰サービスで利益が残らない。〇数字をこなすために、単価や質の低い仕事、相手先を選ばない仕事も受けてしまう。〇売上債権の管理がおろそかになり、回収ができない債権が増えてくる。〇固定費がどんどん増える。規模拡大のために拠点が増えると人数が増えます。労務費や社会保険料が増えるのは当然のことながら、そのほかの間接費用も増えます。さらに、人が増えるとトラブルも増え対応にもコストがかかることになりかねません。
 このような結果、数字上は売上が伸びているのに、限界利益(粗利益)率も額も落ちて、営業利益はそうたいして増えていないどころか減少している、となるのです。結果、手元にお金が残らない、資金繰りが苦しくなるという状態につながります。
 数字としては売上げではなくどこを見るべきでしょうか。いろいろありますが、一番は限界利益(率)です。いわゆる粗利といってよいでしょう。限界利益とは、売上からその売上げに比例する直接的な費用である仕入れや外注費、いわゆる変動費を引いた残りの額です。なぜその数字が大切かといえば、この限界利益で人件費などの固定費を賄うからです。固定費のほうが限界利益よりも多いと赤字になります。限界利益を充分に確保できなければ、給与を上げることもできない、結果良い人材を確保できないという悪循環を生みかねません。売上高を伸ばすことにいくら掛け声をかけても、限界利益が落ちては意味がありません。売上規模を追うのではなく、必要な限界利益を確保するための必要な売上げを追う。そうすれば、好循環を生み、おのずと売上高も伸びていきます。売上高は、伸ばすものではなく、結果として伸びるものです。
 もちろん、売上は代金をもらって初めてお金になるわけですから債権管理もしっかりすべきは言うまでもありません。

令和8年4月号 企業の4つのステージ

【事業を元気にするお役立ち情報】 --企業の4つのステージ ---
 企業は「創業期」「成長期」「安定・拡大期」「衰退・再成長期」の4つのステージを経ていくと言われます。
 つまり必ず「衰退・再成長期」が来るということです。自社のステージを把握し、適切な施策を行うことが、持続的な成長には不可欠です。大切なのは、衰退予測の前の「安定・拡大期」の対応です。
 安定・拡大期においては、以下のような要素が企業の持続的な成長に不可欠と言われます。
〇 ブランド力の強化 つまり市場での競争優位を確立する。製品やサービスの質の向上。
〇 財務管理の徹底 資金の流れの適切な管理、投資リスクの徹底的な管理、持続可能な成長のための財務戦略。
〇 新規事業への挑戦 メイン事業の拡大、 新規事業への参入検討、リスク分散のための多角化、M&Aの検討
 主力事業が安定し、利益が出ていて資金が確保できている状態は、新たな挑戦をするための基盤があると言えます。この安定時期は事業拡大の戦略を練るべきですし、チャンスでもあります。この段階での戦略が後の企業継続の大きな要因になります。また、市場の成長が鈍化してきた、競合の動きが活発化してきたといった外部環境の変化も、事業拡大を検討するきっかけになるでしょう。
 事業拡大にあたっては、必要な資金や人材や時間が十分に確保されているかを慎重に確認することが重要です。そして、段階的に推進するということです。事業の急激な変化は社内体制の混乱を招き、サービスの品質低下につながるリスクがあります。また、事業拡大に失敗した時の損害が大きくなりすぎるといったリスクも考えられます。特に資金計画において新事業の達成率100%を見込むのではなく、80%最悪70%の時にどうなるのかを考えた慎重かつ計画的なアプローチが必要です。とかくイケイケどんどんの時には実力以上の計画になりがちですので注意しましょう。
 重要なのは自社の業界の将来的動向を見極めることです。そのために情報を得ることは重要です。身近なところを見渡しても、隆盛を誇った企業が今では・・・ということ多々あります。コロナや今回のイラン問題等、いつどのような課題が降りかかるかもしれません。いつまでもよいとは限りませんので、将来のビジョンを総合的に考慮し、戦略的に判断することが重要だとつくづく思います。

令和8年3月号 伊万里市の人口ビジョン

 伊万里市の人口は2026(令和8)年3月1日現在50,813人です。昨年の同日は51,537人でした。ご承知の通り年々減少を続けています。伊万里市はこの人口減少対策として6年1月に「伊万里市人口ビジョン」を改訂しています。この人口ビジョンは平成27年に策定以降、各種事業を推進し一定の成果をあげていますが、本市の人口が、人口ビジョンで長期的な目標として示した人口の将来展望を下回って推移している状況を踏まえ、最新の国勢調査の結果や住民基本台帳などをもとに、6年1月に改訂されました。これによれば2030年48486人、2050年41,062人、2060年38,376人と推定され、目標人口は2060年に推定を上回る40,000人としています。

 目標達成のため、少子化に歯止めをかける対策として、4つの基本目標が策定されています。紹介しますと
基本目標1 産業振興により「活気あふれるまち」をつくる
基本目標2 地域資源を生かし「行きたいまち」をつくる
基本目標3 市民みんなで「子育てしやすいまち」をつくる
基本目標4 時代に合った都市づくりで「安心で住みたいまち」をつくる
 となっています。これらの行動目標の検証はされているのかどうか私が見る限り報告はないようです。
 企業経営者としては、この人口ビジョンをどうとらえるか、人口減少にどう対応していくべきかを考える必要があります。

令和8年2月号 数値だけ追うことの弊害

素晴らしき経営者として注目されていた永守氏が率いるニデックに不正会計があったのではと騒がれています。永守氏の経営手腕は高く評価されており経営書にも取り上げられてきました。この問題は中小企業には関係ないとは言えないようです。大企業はROE(株主資本利益率)やPER(株価収益率)重視の思考に陥りやすい四半期決算の導入により、数値目標が企業の目的にすり替わっている傾向があると言われます。そこに永守氏は惑わされたのではと想像しています。

経営には目標を定量化して数字目標を立てそれを追っていくことは大切です。そして顧客の視点に立った戦略を立てることも重要です。しかし、実はその前の段階として、「なぜやるのか?」という重要な問いが存在します。最初に「何のためにやるのか」という理念をメンバー間で共有し、定量的な目標を立て、それに向かって日々業務改善を行うことを進めていくことではないでしょうか。達成の道のりは厳しいのでありますが、それに耐えて先に進むことができるのは、理念があり、あるべき未来がしっかり描けているからだと思います。企業経営は決して一人ではできません、チームで行います。「なぜやるのか?」をメンバーが十分に納得した状態で、適切な数値目標を置いて改善を繰り返すことでチームは前に進みます。その結果として利益や好業績は生まれます。ホンダや松下電器に限らず、日本企業は本来、「世のため、人のため」という利他の目的を達成するために存在していたことを今一度頭に入れておくべきではと思います。